結果だけでなく過程も重要視する成長企業が取り入れる成長マインドセットという考え方
心理学者であるキャロル・ドゥエック氏(Carol Dweck)は、著書の『マインドセット「やればできる!」の研究(原題:Mindset: The New Psychology of Success)』の中で、人の中には、成長マインドセット(Growth Mindset)と硬直マインドセット(Fixed Mindset)の二つの考え方があり、成長している企業の多くは、成長マインドセットの考え方を効果的に取り入れているしています。成長マインドセットを持っている人とは、基本的に知識や能力を努力と行動によって向上することができると考えている人のことであり、挫折することも学習をする上では必要な過程だと考え、挫折した際も、それに打ち勝つようにモチベーションを高められる人のことを言います。成長マインドセットの特徴として、結果よりも経験から学習するというような過程を重視する点があげられます。
こちらのハーバード・ビジネス・レビュー記事によると、成長マインドセットを持っている会社の社員は、そうでない場合にくらべ、47%多く同僚が信頼できると言う傾向にあり、34%多く会社に対し当事者意識および責任感をを持ち合わせており、65%多く会社がリスクをとることを容認すると考え、49%多くイノベーションを育てていると考えていると記載されています。
特に昨今のように変化の激しい世界の場合、過去の成功体験にしがみつき、人はなかなか成長できないと考える硬直マインドセットではなく、人には無限の可能性があると信じ、常に新しいことにチャレンジし続ける成長マインドセットを持っている企業でないと生き残りが難しい時代になりつつあります。